【概論】10センについて

タイ医学では「セン」というエネルギーが通るラインがあると考えています。

これは、中医学の経絡と似たようなもの…と解釈をしてよいでしょう。

センは現代医学の解剖学では確認されていませんが(というより現代医学にそこまで合わせる必要性もありませんが)古代インドの修行者たちが悟りを開く中で感じとり、伝承していったものです。

その長い歴史の中でインドのサンスクリット語が残ったものやタイ語に変化したもの。

研究が進むにつれて新しい解釈のもとでルートが変わったもの。

細かいものを含めると72000本のルートがあるとされていますが、代表的なルートは以下の10本です。

 

(1)セン・イタ(身体の左側)

臍から指二本分左の位置から始まる。

膀胱〜鼠蹊部〜大腿部内側を通り膝裏へ(下方に流れる)

膝裏から上方に進み、臀部〜背骨の脇〜首〜頭頂部へ。

頭頂部からは下方に進み左鼻孔に繋がる。

 

このセンは脳や呼吸器の左側を司る。

頭痛、鼻炎、首の痛み、背部痛、膝痛、膀胱炎…等の症状に使う事が多い。

 

通称:第1ラインと呼ばれる事がある。

(2)セン・ピンガラ(身体の右側)

臍から指二本分右の位置から始まる。

膀胱〜鼠蹊部〜大腿部内側を通り膝裏へ(下方に流れる)

膝裏から上方に進み、臀部〜背骨の脇〜首〜頭頂部へ。

頭頂部からは下方に進み右鼻孔に繋がる。

 

このセンはセン・イタと同様に脳や呼吸器の右側を司るが、肝臓や胆のう疾患にも効果があるとされている。

頭痛、鼻炎、首の痛み、背部痛、膝痛、膀胱炎…等の症状に加え、肝臓系に問題がある人に使う事が多い。

 

通称:第1ラインと呼ばれる事がある。

(3)セン・スマナ

臍から指3本分上から始まり、喉の奥を通り舌の付け根で終わる(上方向)

同様に背部も臍から指3本分上(第4腰椎付近*個人差あり)から後頭部に向け流れる。

このセンは心肺機能などの内部器官のコントロールに加え、舌の動きや味覚を司っている。

咳、喘息、呼吸器疾患、嘔吐、喉の痛み…等の症状に使う事が多い。

 

(4)セン・カラタリ

臍から指2本分上から始まり、Xの字を書くように四肢に広がる。

手首・足首まで届くと、そこから5本に分岐して書く指先に流れる。

セン・スマナと同様に背部にも起点があり、臍から指2本分上の高さ(第5腰椎付近)からXの字を書くように四肢に流れ、手首・足首から5本に分岐する。

筋肉のこわばり、関節の痛み、麻痺、しびれなどに使う事が多く、全身の冷えなどにも効果的とされている。

 

通称:第2ラインと呼ばれる事がある。

(5)セン・サハラサンシィ

臍から指3本分左から始まり、鼠蹊部を通り大腿部の内側〜下腿部の内側〜足首へ(下方向)

足首から下腿部の外側〜大腿部の外側〜腹部〜胸部〜喉〜左目を走行する(上方向)

主に目の症状に効果的とされ、視力障害、疲れ目、白内障などに使うことが多い。

 

通称:第3ラインと呼ばれる事がある。

(6)セン・タワリィー

臍から指3本分右から始まり、鼠蹊部を通り大腿部の内側〜下腿部の内側〜足首へ(下方向)

足首から下腿部の外側〜大腿部の外側〜腹部〜胸部〜喉〜右目を走行する(上方向)

セン・サハラサンシィと同様に、目の症状に効果的とされ、視力障害、疲れ目、白内障などに使うことが多い。

また、肝機能の改善や虫垂炎に効果的…という記述もある。

通称:第3ラインと呼ばれる事がある。

 

 

(7)セン・ラウサン(別称:セン・チャンタプサン)

臍の指4本分左から始まり、腹部〜胸部〜喉を通り左耳で終わる(上方向)

このセンは聴覚や平衡感覚を司り、一部、呼吸器に影響がある…という記述もある。

主に耳の症状に有効で、耳鳴り、難聴、三叉神経痛、胸腹部の痛みにも用いられる。

 

(8)セン・ウランカ(別称:セン・ルチャン)

臍の指4本分右から始まり、腹部〜胸部〜喉を通り右耳で終わる(上方向)

このセンはセン・ラウサンと同じで、聴覚や平衡感覚を司る。

主に耳の症状に有効で、耳鳴り、難聴、三叉神経痛、胸腹部の痛みにも用いられ点も同じである。

 

(9)セン・ナンタカワット(別称:セン・スクマン)

臍の指1本分下から始まり、骨盤の正中線よりやや左側を通り肛門部(臀裂上部)で終わる(下方向)

主に排便を司り、便秘、下痢、下腹部痛に用いられる。

 

(10)セン・キチャナ(別称:セン・シキニー)

臍の指1本分下から始まり、骨盤の正中線よりやや右側を通り肛門部(臀裂上部)で終わる(下方向)

主に生殖機能、排尿を司り、男性疾患、女性疾患、膀胱炎、頻尿等に用いられる。

 

 

個人的見解

上記に解説画像を添付できないのはご容赦を頂きたくm(_)m

 

で、10センも経絡と同様、現代医学ではその存在を証明はされていません。

しかし「証明されていない」というだけの話で、古来よりこれらの理論を基に人々の健康管理をし、実績を上げていた事実は変わりません。

確かに今日時点では「非科学的」と言ってしまえばそれまでですが…。

 

最近になって注目をされている「ファシア」とか「アナトミートレイン」とか。

古代の修行者が感覚的に理解していたものと、現代科学がやっと解明した人体の新発見の内容がやたら似ているなぁ〜…と思うと「今日現在の現代医学で説明できないから意味がない!」と言うのももったいない話だと感じています。

 

別に現代医学にケンカを売る気はありませんので念のため。

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