【経営考察】施術単価の決め方

毎度ながら、一人治療院の場合…という前提で、施術単価の決め方を紹介します。

あくまでも一例ですが、うちで採用している施術単価設定の方法です。

 

絶対NG な単価設定の方法

周辺店舗の相場を調べて、その価格帯よりちょい低めに設定する方法。

これ、絶対やっちゃダメです。

気持ちはわかりますが、個人治療院が価格競争に乗ったら長生きはできません。

安値設定をしたい場合は、それ相応の理由や工夫が不可欠。

逆に「うちは技術の安売りはしないから高単価でやる!」

という意気込みは良いですが、それに見合う技術やサービスとしての価値がなければ誰からも相手にされません。

 

共通して言える点は

・施術料金を先に決めるな!

に尽きます。

 

一番先に決める事

うちでは「先に自分が欲しい年収」を決めるように推奨しています。
*年商ではなく、あくまでも経費を引いた純利益です。

ぶっちゃけ、多ければ多いに越したことはありませんが、身の丈に合わない強欲は身を滅ぼします。

あくまでも、自分の理想とする生活を維持するために必要最低限のお金をベースに考えると良いでしょう。

 

自分の中で最低限の生活が、豪邸に住み外車を複数台所有し、毎週末は欠かさずパーティー♪というのであれば、年収2000〜3000万円ぐらい?

小さな家一軒買って家族が3食困らない程度の水準…で考えれば、年収500万円ぐらい。

結婚の予定もないし、独りで好き勝手にやっていきたい!のであれば、年収300万円ぐらいあれば、とりあえずは大丈夫でしょう。

奨学金や各種ローンがある人は、月々の返済額も加味して考えてください。

 

まず、これが施術単価の基準になります。

 

稼働率30%で最低限の収入を得る計算にする

ここでの稼働率30%の定義は、

・1日8時間の営業時間

・週休2日、月22日営業。

…で、考えます。

 

年収2000万円が必要な方は

・¥2000万円÷12ヶ月=約160万円/月

・約160万円÷22日=約7万6千円/1日

・7万6千円÷2.4時間(8時間の30%)=約3万2千円/時間単価

 

つまり、1日2時間半の施術時間で、1日7万6千円。

1時間あたりに3万2千円の利益を出せる施術料金設定にする必要があります。

 

現実的に考えると、ベッド2台で60分で1万5千円の価格設定。

機械類を使ってワンオペでも複数人の対応をできるようにすれば不可能ではありません。

 

同じ計算式で考えると

・年収500万円=約6千円/時間単価

・年収300万円=約3千5百円/時間単価 (←あれ?笑)

…になります。

 

これに家賃や材料費などの施術コストを加味して施術料金を決定します。

一応、ワンオペ治療院で想定していますが、受付などを雇えばその分の人件費を加味する必要も出てきます。

 

稼働率30%の理由

8時間営業を100%で考えているため、

・お客様の入れ替え時間/空き時間

・掃除洗濯、事務仕事の間接業務

・自身の休憩時間

など、直接売上にならない時間を引いて考えているためです。

また、施術稼業は日々の勉強や練習時間を欠かすこともできませんが、それも仕事のうち…とは言え、直接利益を出せないため「稼働率」には含まれません。

それらも含めると、稼働率30%(約2時間半)でも、1日の仕事としては6時間相当になります。

また、予約0件の日やドタキャンなども絶対無いとは言えないし、施術者自身が急用/急病になることもあります。

そうなると稼働率は著しく落ちるので、最低限の生活を維持するために365日、1日8時間フルで施術をしないといけない!という労働環境は、経営システム的に重大な欠陥があると言わざる得ません。

*毎月一定数のお客さんを集客し続けないと経営が維持できない事業所が陥っているミスはここにあります。

 

加えて、稼働率を30%程度にしておくと、急な予約変更や飛び込みにも対応がしやすくなり、お客様満足の向上や予約の取りこぼし防止に繋がるメリットも大きいです。

 

施術料金の原価計算

まず、上記の基準となる施術料金に加え

・家賃/光熱費

・設備の減価償却

・消耗品のコスト

を加味します。

仮に家賃+光熱費が月10万円であれば、同じく稼働率30%計算で+約1300円。

減価償却や消耗品コストは千差万別なので、ざっくり700円と考えると、総額で2000円。

ここに広告費も乗せれば200〜300円ぐらいは必要になるでしょうか?

クーポンなどの割引キャンペーンの原資を貯めておくことを考えると500円ぐらいは欲しいところです。

 

で、導き出せる施術料金は(店舗型)

・年収300万円ベース:1時間につき、約6000円。

・年収500万円ベース:1時間につき、約9000円。

まぁ、良いところじゃ無いですかね?

 

…と、これはあくまでも計算式を説明する一例なので、家賃・光熱費を節約したり、消耗品コストを節約すれば低価格実現も可能。

(うちは徹底したコストカットをして間接費用を省いているので、低価格でも十分に生活の維持ができています。)

もちろん、稼働率が30%を上回ることだってあるので、その時は収入がアップした…と素直に喜べば良いだけです(30%ラインはあくまでも最低限の生活を維持するための数字)

 

あと、収入のうち約2割強は税金で持っていかれる事も意外と忘れている人が多いので、ご注意を^^;

 

個人的見解

施術料金って基本的に言い値なので、払う側が納得してくれればいくらでも構いません。

美容系だと1回につき10万円を超える価格設定をしている店舗もあるし、特殊療法系だと技術料として高単価の設定をしている店舗もあります。

また「安いから」という理由が主な来店動機になる人はリピーターになりにくいな…という実感があるので、ぶっちゃけ、施術料金はかくあるべき!みたいな話自体がナンセンスだと思っています。

実感しているのは「適正価格」の重要性。

この施術料金には、何が必要で何が含まれているのか?をちゃんと説明できると、リピーターに繋がりやすい傾向が強いです。

言い方は乱暴ですが、お客さんも馬鹿じゃ無いんで。

ぼったくられている雰囲気や、払った施術料を無駄遣いしている雰囲気が伝われば離れていきますがな…ーー;

単純に「高い!」「安い!」で判断する人よりも、技術に納得をしてくれて、施術料を気持ちよく払っていただける方とお付き合いができると、経営は一気に安定します。

 

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました