【概論】タイ医学の病因論:4大要素論

伝統医学では、人間の体のみならず自然現象を分類して考える特徴があります。

中医学では「木・火・土・金・水」の5種類(鍼灸もこれに準じています)

インド医学では「地・水・風・火・空」の5種類。

そしてタイ医学では「地・水・風・火」の4種類に分類して自然現象を捉え、人体も同じ4大要素で構成されると考えています。

タイ語で要素は「タート(ธาตุ)」と言い、「シータート/フォータート」と呼ばれています。

 

地(タート・ディン)

燃やすと土に帰る性質のものを指す。

イメージ的には「物質」全般。

人体では各臓器、筋肉、脊髄、骨、皮膚、爪、髪…などなど。

自然界では草木をはじめとする有機物がタート・ディンに分類される。

 

水(タート・ナーム)

流れたり浸透する性質のものを指す。

イメージ的には「液体」全般。

人体では血液やリンパ液等の体液のほか、尿や脂肪、膿もタート・ナームとして捉える。

自然界では、水や油など。酒などもタート・ナームとして考えて良いだろう。

 

風(タート・ロム)

動くことができる軽いもの=気体を指す。

人体では、体内にある空気(酸素、二酸化炭素等)で、流動性のあるもの。

捉え方にもよるが「呼吸」をタート・ロムと考える場合もある。
(呼吸そのものは肺や呼吸筋が行なっているのでタート・ディンと考える人もいるが、実際に流れている空気はタート・ロムと考えてよい)

自然界では空気以外にガスの類が考えられる。

 

火(タート・ファイ)

熱を発生させる要素のあるものを指す。

火が一番イメージしやすいが、その他にも太陽光や地熱もタート・ファイとして考えることができる。

また、酸化による自然発火や運動による体温上昇もタート・ファイに分類される。

人体では「体温」となり、自然界では熱源となるもの全般を指す。

 

4大元素のバランスで自然も身体も保たれる

タイ医学ではこの4大要素を元に診断を行います。

体内の不調だけでなく、外的要因による影響も病因になると考えている点は中医学(内因/外因)とも共通します。

また、通常の人は4大要素がバランスよく保たれていると、どれか一つの要素が突出している傾向が強く、それを個性や体質と捉えています。

これは母親の胎内にいるときに決まる(遺伝子的要因)とされていますが、住んでいる場所の環境や日々の食生活でも変化します。

また、季節や気候によっても変化や影響を受けやすい人もいるので、自分の体質や弱点を覚えておくと対応がしやすくなります。

 

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